社会福祉法人設立

 社会福祉法人の新規設立はどのような社会福祉事業を行うのかにより、スケジュールが異なります。例えば、「保育所を設置する」「知的障碍者施設を設置する」「特別養護老人ホームを設置する」といったようにです。

 このスケジュールが異なる理由は、概ね施設の建築に係る時間の長短によるところです。規模にもよりますが、概ね次のような日数を要する場合が多いようです。

保育所知的障碍者施設特別養護老人ホーム
1年程度  2年程度  2年程度

 その他に、認可申請を行う前の事前協議や、申請書の審査、審議会への諮問、補助金申請、融資申請、各種報告・届出で1年から1年半の期間を要する、長期的かつ高度な手続きを伴う申請となります。

社会福祉法人の性質

メリット
・社会福祉事業に供する不動産等に係る手続きについて非課税となる。
・社会福祉事業の収入に対して非課税になる。
・社会福祉法人に対しては事業目的のために使用する施設等の建設に必要な費用に対して補助を受けることができる。
・社会福祉事業は役所からの収入を主とするため事業計画が比較的立てやすい。(ただし、受け入れ人数等によって収入に差があります)
・社会福祉法人として事業を行うため、社会貢献ができる。

デメリット
・社会福祉法人として何かを行う場合には、事前に役所からの認可や役所との協議が必要な場合がある。
・毎年1回の届出が必要になり手続き上の手間が増える。
・社会福祉法人は利益を生むことを目的としていないため、利益を生むために始める事業ではない。

社会福祉法人の設立に必要な条件

 社会福祉法人を設立する場合は、大きく分けて「人」「お金」「施設」が必要となります。

 建設費用等の補助を受ける場合には、「モデル定款」に沿った、役員を揃えなければいけません。
 具体的には、次のとおりです。
              (役員)

理事監事評議員
6名以上2名以上任意

※ 役員は、各定数である必要があります。よって、「○人~○人」という定款の定めはできません。
 理事6名のうちから、1名理事長(設立後は理事長の他1名の常務理事を追加で)を選任することになります
 役員の任期は、2年となっており重任は可能となっています。

お金

 社会福祉法人を設立する場合、概ね2か月間の運営資金を必要とします。つまり、施設開設後2か月間は運営費収入はないということです。よって、2か月間の人件費・その他の経費等を準備しておかなければいけません。その他にも、事業を開始するに当たり、様々な「お付き合い」があるため、運営費2か月分以上のお金は準備しなければいけません。
 補助金や融資(建設のための融資)は使途が決められている(建築費用の支払い)ので、別の使途で利用することはできません。この使用については、事後に役所等に報告をしなければいけないため、目的外の使用はできません。
 規模にもよりますが、少なくとも数千万円のお金が必要となります。

施設

 事業を行うにあたり、サービスを提供する「場所」が必要になります。施設がなければ(施設の建設を前提としなければ)認可を受けることはできません。先に述べましたが、施設の建設費用については、補助を受けることができることがあるので、うまく利用してできる限り負担を少ないように施設の建設を行うことをお勧めします。


社会福祉事業とは

第一種社会福祉事業

生活保護法に規定する救護施設、更生施設その他生計困難者を無料又は低額な料金で入所させて生活の扶助を行うことを目的とする施設を経営する事業

救護施設
更生施設
宿所提供施設

生計困難者に対して助葬を行う事業

児童福祉法に規定する以下の施設を経営する事業

乳児院
母子生活支援施設
児童養護施設
障害児入所施設
情緒障害児短期治療施設
児童自立支援施設

老人福祉法に規定する以下の施設を経営する事業

養護老人ホーム
特別養護老人ホーム
軽費老人ホーム

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に規定する次の施設を経営する事業

障害者支援施設

売春防止法に規定する婦人保護施設を経営する事業

授産施設を経営する事業

生計困難者に対して無利子又は低利で資金を融通する事業

第二種社会福祉事業

生計困難者に対して、その住居で衣食その他日常の生活必需品若しくはこれに要する金銭を与え、又は生活に関する相談に応ずる事業

生活必需品等を与える事業
生活に関する相談に応ずる事業

児童福祉法に規定する以下の事業

障害児通所支援事業
障害児相談支援事業
児童自立生活援助事業
放課後児童健全育成事業
子育て短期支援事業
乳児家庭全戸訪問事業
養育支援訪問事業
地域子育て支援拠点事業
一時預かり事業
小規模住居型児童養育事業

児童福祉法に規定する以下の施設を経営する事業

助産施設
保育所
児童厚生施設
児童家庭支援センター

児童の福祉の増進について相談に応ずる事業

母子及び寡婦福祉法に規定する以下の事業

母子家庭等日常生活支援事業
寡婦日常生活支援事業

母子及び寡婦福祉法に規定する母子福祉施設を経営する事業

母子福祉センター
母子休養ホーム

老人福祉法に規定する以下の事業

老人居宅介護等事業
老人デイサービス事業
老人短期入所事業
小規模多機能型居宅介護事業
認知症対応型老人共同生活援助事業
複合型サービス福祉事業

老人福祉法に規定する以下の施設を経営する事業

老人デイサービスセンター
老人短期入所施設
老人福祉センター
老人介護支援センター

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に規定する以下の事業

障害福祉サービス事業
一般相談支援事業
特定相談支援事業
移動支援事業

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に規定する以下の施設を経営する事業

地域活動支援センター
福祉ホーム

身体障害者福祉法に規定する以下の事業

身体障害者生活訓練等事業
手話通訳事業
介助犬訓練事業
聴導犬訓練事業

身体障害者福祉法に規定する以下の施設を経営する事業

身体障害者福祉センター
補装具製作施設
盲導犬訓練施設
視聴覚障害者情報提供施設

身体障害者の更生相談に応ずる事業

知的障害者の更生相談に応ずる事業

生計困難者のために、無料又は低額な料金で、簡易住宅を貸し付け、又は宿泊所その他の施設を利用させる事業

簡易住宅を貸し付ける事業
宿泊所等を利用させる事業

生計困難者のために、無料又は低額な料金で診療を行う事業

(生活保護法に規定する医療保護施設を含む)

生計困難者に対して、無料又は低額な費用で介護保険法に規定する介護老人保健施設を利用させる事業

隣保事業

福祉サービス利用援助事業

社会福祉事業に関する連絡又は助成を行う事業

連絡を行う事業
助成を行う事業